研究・活動計画

第二期の研究計画(2011-15年度)

第2期には、史資料と文献情報を利用する生きたネットワークづくりをめざす。第1期までに作られた「アラビア文字書誌情報システム」や「中東・イスラーム研究文献データベース」などの質・量の向上と利用・普及をはかり、国内外の諸機関、研究者、そして未来の研究者である学生や一般市民とのネットワークづくりを強化する。また新たに、国内外のさまざまな書誌・文献情報(データベースなど)との連携利用にむけた準備を進め、文献情報のあいだのネットワークづくりをめざす。史資料学は、これらの前提となるものである。国内外の史資料学の研究成果をフォローできる体制をつくるとともに、第1期に着手した史資料の総合的研究を継続し、その成果を出版する。史資料学に関わるセミナー(講習会)を開催し、若手研究者の育成に寄与する。

1.現地語史資料収集

アラビア語・ペルシア語・オスマントルコ語を中心とした現地語史資料の体系的収集を進める。「イスラーム地域史資料の検索法(アラビア文字史料)」を作成し、史資料の利用を促進する。

2.文献情報データベース

イスラーム地域現地語史資料の研究・収集・整理に有効な情報やツールを、研究会・調査活動の成果を踏まえてウェッブサイトに公開し、他の研究機関との共同利用を促進する。

3.史料研究活動

3.1 「オスマン帝国史料の総合的研究」(責任者・秋葉淳)は、オスマン帝国の国家と社会のあり方を多角的に検討するために、オスマン帝国史料の国際的な共同利用・研究にむけた方法を開発することを目的とし、活動を継続する。基本史料(Ahmet Cevdet Paşa, Tezâkir, 4 vols., Ankara, 1953-67)の翻訳・出版にむけた読書会を定期的に開催し、また諸史料類型の利用法の研究会を開催することにより、研究情報の蓄積と共有をはかる。

3.2 「シャリーアと近代」(責任者・大河原知樹)はオスマン民法典(メジェッレ)アラビア語版の翻訳・訳注の出版を目的とし、定期的に読書会を開催する。これまでの研究成果を今後に生かすため、「法律用語集」(ハンドブック)の編纂を行う。

3.3 中央アジア古文書史料セミナー(京都外国語大学との連携)や「オスマン文書セミナー」(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所と連携)などと連携して史料研究セミナーを開催し、若手研究者育成のための教育研究活動を継続的に行う。また「9-19世紀文書資料の多元的複眼的比較研究」(人間文化研究機構連携研究、国文学研究資料館)との連携を進める。

 4.海外派遣・調査

現地における史資料調査・収集及び関係者とのインタビュー、また現地研究者とのネットワーク作りのために中東に研究分担者・協力者を派遣する。


第一期の研究計画(2006-10年度)

イスラーム地域研究資料室は、各研究拠点と連携して研究史資料の体系的な収集・利用を進めるとともに、書誌情報や書誌学の体系化によって、史料学やそれを用いた地域研究を開拓する。

具体的には、つぎの3つを柱に、研究事業活動を行う。

1. 現地語史資料の体系的収集(写本、文書資料を含む)

2. 文献情報データベースと司書ネットワークの構築

2.1 アラビア文字書誌データベースの普及(国立情報学研究所NIIと連携)。
2.2 中東・イスラーム研究文献目録DBの維持・更新を日本中東学会と協力しておこなう。
2.3 中東関係司書ネットワークをたちあげ、中東関係の専門知識をもつライブラリアンを育成し、
研究の基礎となる文献情報学を研究者とライブライアンの共同で構築する。

3. 文書史料による比較制度研究
近現代を含む文書史料(とりわけイスラーム法廷文書)をもとに、その地域間比較を通して、イスラーム地域の社会制度・社会関係の研究を行う。文書史料の全体像をあきらかにするためには、大量の文書の統計分析や比較研究が必要であり、国内外の機関で進行中の文書研究プログラムと連携することにより、これを推進する。

3.1 日本、中国、韓国、中東、中央アジアの文書史料による比較制度研究
「歴史的アーカイブズの多国間比較」(国文学研究資料館)および中央アジア古文書研究プロジェクト(京都外国語大学)との連携。
3.2 特定文書・文書群(法廷文書・ワクフ文書)の開拓的研究

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